
■全校で取り組む「 時を守り、場を清め、礼を正す 」の精神
生徒たちは、時間を意識して行動しています。教室移動は休み時間の内に済ませ、課題提出も締切前に済ませてしまう生徒がほとんどです。それは「時間を守ることが自分の信用につながり、社会に出ると請け負う仕事には期限がある」ことを理解しているからです。また、締切ギリギリでは「やらされている」と感じているからです。
本校を訪れた人が、まず口にするのは、「学校が綺麗ですね」、「生徒さんの挨拶がいいですね」という言葉です。
本校の伝統になっているのが、全校生徒・全職員による「校内床磨き・ワックス掛け」。自ら学校を綺麗にするというこの取組が学校の落ち着いた雰囲気をつくり、学校を大事に使うという意識につながっています。
また、本校には、立ち止まって大きな声で挨拶をする生徒がたくさんいます。
「当たり前のことをしっかりする(凡事徹底)」
これは、本校の生徒が、卒業後、社会に出ることを意識しているからこそできることなのです。本校では、授業や部活動、生徒会活動等の学校生活を通して「人間力」を高め、仲間と共に学ぶことに力を入れて取り組んでいます。
<歴史・環境>
越前国府があった奈良時代、武生工業高校があるこのあたりには、「細工野(さいくの)」という工房がありました。そこは、多くの鍛冶師や番匠(大工)などの職人が働き、ものづくり産業の中心となっていました。だからこそ、本校はこの地域を支える技術者を育てていかなければならないという思いが強くあります。また、近くには文化センターや市立図書館があって落ち着いた学習環境が整っています。
■武生工業高校が就職に強い理由
本校は59年の歴史があり、卒業生は1万人を超えています。その卒業生のほとんどが地元企業で活躍していて、企業から本校生の信頼を得ていることが就職に強い理由として挙げられます。卒業生とのつながりは、就職面でも大変心強い支えとなっています。
-「ものづくり」を通して地域貢献 -
過去14回の「県工業学科課題研究発表会」で優れた成果
●最優秀賞:4回 ●優秀賞:5回 ●特別賞:1回 ●ロータリークラブ賞:3回 受賞
表彰を受けた取り組み(テーマ)
●「森のLullaby-間伐材でつくった椅子-」
●「屋上緑化」
●「越前市地域貢献活動(全科協働)」
●●「遊びと笑顔をつくりだすモノ」
●「ホバークラフト製作」
●「設計競技『外室;外っぽい空間の場』」
●「ミニ鉄道の製作」
●「木造建築構造模型」
●●「マイクロ水力発電機」
●「越前市のまちづくり」
●「化学実験を通した地域貢献」
本校が力を入れている「探究学習」
これから社会が大きく変化する時代においては、自分で考え行動する力が必要となります。
そういった意味では、この探究学習はますます重要性を増してきています。
①「テーマ」 …課題を自分で見つけます(課題発見)
②「実 践」 …自ら考え、工夫し、試行錯誤しながら問題を解決します。
・主体的に考える力を身に付けます。
・地域や企業、大学等に出向き、担当者と相談
・様々な視点からの考察、取組(製作)、振り返り
③「発表(質疑応答)」 …プレゼン力(表現力)や論理的に話す力を磨きます。
苦労して一つのものを作り上げ、他者から感謝される経験を通して
「ものを大切にする心」や「他を思いやる心」、「最後までやり抜く心」を培います。
また、この「課題研究」や科目「実習」を通して
仕事に必要なスキル(報告書作成やPDCAサイクル等)を身に付けています。
「ものづくり」は工業高校の原点
-身体で覚えたことは忘れない-
本校で力を入れているのが、「手に職をつける」こと
-これからは誰かに頼るのではなく、自分でやっていく時代-
在学中、就職に有利となる数多くの「資格」と「技術」を取得・修得できます。
「ものづくりが好き」、「道具・工具が好き」、「メカが好き」、「何かをいじるのが好き」、「自分で考えるのが好き」、「工夫するのが好き」
そんな仲間が集まった工業高校の3年間は、充実した日々になるに違いありません。
本校では地域や産業界と連携し、熟練技能者(マイスター)や企業の方から直接指導を受けています。
熟練した「匠の技」を間近で見て、指導を受けることで、自分の技量を飛躍的に向上させることができます。
「道具の手入れ」から「身体の使い方」、「効率の良い作業手順」などマイスターの方から教わることは多く、「ものづくり」の真髄を学べます。
ここ数年、本校では、技術が問われる「技能士(国家資格)」の認定者が増えてきています。
(機械加工・機械検査・機械保全・建築大工・左官・電子機器組立・電気機器組立 等)
技術面での成果(平成30年)
●建築大工2級技能士合格 建築コース3年1名
●電気系技能士3種合格(県内高校生初)! 電気科3年2名
1年次に電子機器組立て3級技能士(電子機器組立て作業)合格
2年次に電気機器組立て3級技能士(シーケンス制御作業)合格
3年次に機械保全3級技能士(電気系保全作業)合格
目指せ!てっぺん
専門技術を競い合う「高校生ものづくりコンテスト北信越大会」 第1位
●測量部門
●木材加工部門 両部門とも全国大会出場〔11月17日(土)・18日(日)〕
「県工業学科チャレンジロボコン」(全国高校ロボット競技大会県予選) 第4位
●電気工学部 全国大会出場(2年連続)〔10月20日(土)・21日(日)〕
武工生これだけは負けない「粘り強さ」と「集中力」